高齢者が喜ぶ見守りをカタチにしました。
高齢者の日々の見守りを、
電話を使ったコミュニケーションで実現。
スマホやガラケー、固定電話でもご利用いただけます。
「グラスフォン for 見守り」は、全く新しい高齢者見守りの仕組みです。
慣れ親しんだ電話というコミュニケーションを高齢者は望んでいます。
自動化した見守りコールシステムとのコミュニケーションは、
見守る人、見守られる人を自然に、優しくつなぎます。
背景・課題
既存の見守りサービスには、監視カメラや家電の利用状況確認、オペレーターによる電話での確認などさまざまなものがあります。
これらはいずれも高齢者の生活にできるだけ関与しないものとなっています。
しかし、敢えて高齢者の生活に積極的に関わる ”アクティブな見守りの仕組み” を作ることで、さまざまなメリットが見いだせると私たちは考えました。
サービス概要
- 見守りのための簡単で楽しい質問を準備、三択クイズ形式でシステムから対象者に一斉に電話をかけます。
- 電話を受けた高齢者は電話の番号ボタンを押して楽しみながらクイズに回答。
- 高齢者の居住地域データの収集にも活用できます。
- 日々コミュニケーションをとり続けることで認知症予防につながるとともに、回答内容を認知症の予見にも活用できます。
お客様インタビュー:長野県小谷村
NPO法人 安心生活支援こごみ 細澤さま
多力本頑(たりきほんがん) 大日方(おびなた)さま
今回インタビューに答えていただいた大日方さま(左)と細澤さま(右)
みんなが生き生き暮らせる地域、共生社会をつくりたい
― ブルー・オーシャン沖縄 安田
細澤さま、大日方さま、本日はよろしくお願いいたします。
まず初めに、グラスフォンをご利用頂くようになったきっかけを教えていただけますか?
お客様インタビュー
みんなが生き生き暮らせる地域、共生社会をつくりたい
― ブルー・オーシャン沖縄 安田
細澤さま、大日方さま、本日はよろしくお願いいたします。
まず初めに、グラスフォンをご利用頂くようになったきっかけを教えていただけますか?
― こごみ 細澤さま
私たちは長野県北安曇郡小谷村で高齢者福祉を中心に活動しています。法人設立当初から、”困ったら私たちが飛んでいくよ!” というインフォーマルな活動をしたいと思ってスタートを切りました。しかし、さすがに資金面で大変ということもあり、介護保険サービスもやりながら自分達ができる介護保険外の活動も行ってきました。
小谷村はかなり災害が多い村ですので、安否確認みたいなことを何とかうまくできないかという話になりました。ですが、私はどちらかというと機械類が大変苦手なほうなんです。そこで、できるだけふだん使っているもので安否の確認ができたり、災害時に緊急の連絡が取れるいい方法はないかということを、ふだんシステム関係でお世話になっているNさんにご相談したところ、「実はこういうものがありますよ。」ということで、ブルー・オーシャン沖縄さんのグラスフォンを紹介していただいたんです。
― 多力本頑 大日方さま
私はもともと社会福祉士という福祉の資格を持っていまして、これまで介護施設や福祉の現場を経験し、小谷村役場では最初「地域包括支援センター」という高齢者の相談窓口の部署に勤務していました。
その後 ”みんなが生き生き暮らせる地域、共生社会をつくろう” というところでは福祉も地方創生も目指すべきビジョンは同じだと考え、地方創生を担当している部署に異動させていただきました。というのも、ただ観光を盛り上げるだけではなく、住んでいる人の満足度を高める村づくりをしたい、と考えたんです。地方創生の部署に異動して、官民協働の地方創生に向けて、細澤さんたちと動き始めました。
結局約10年間、小谷村役場に勤務しました。そして今は役場を退職をし、より良い地域社会作りのための一般社団法人を自分で立ち上げて1年目です。独立してやりたかったことはこごみの細澤さんたちとも重なりますし、自分が役場でやろうと思っていたこととも理念は変わっていないので、今後もそれを自分なりの方法でやっていこうと考えています。
これまでの経緯もありますので団体としてはこごみさんとは別なんですけれども、「それぞれの思いが達成できるようにタッグを組んでやっていきましょう!」と話しています。
高齢者が使い慣れているのは固定電話
― ブルー・オーシャン沖縄 安田
ありがとうございます、皆さんの思いやこれまでの経緯がよくわかりました。
では次にグラスフォン導入前の課題についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
― こごみ 細澤さま
小谷村は高齢者、特に独居老人の方が多かったり、夫婦で老老介護をされていたり、認知症の方どうしの認認介護と呼ばれる形もあります。一方、小谷村は平成7年には大きな水害があったり、平成26年には神城断層地震という大きな地震があったりと災害が大変多い村です。
この小谷村は人口が少ない割には地理的に広いんですよ。また、冬場はすごい雪が積もる”特別豪雪地帯” なんですよ。山間地域に小さい集落が点在しています。地形的にも魚の骨に例えられることが多く、それぞれの骨の先端に集落があるようなイメージです。そのため、実際に何かあっても、現地の情報が入りにくいんです。
村役場の方も防災や高齢者のケアに取り組んでいるのですが、例えば震災時には、村役場の方が高齢者の様子を聞きに行ってくれても、忙しくて大変だろうからと、本当はお腹が痛くても「大丈夫」だと言って、その5分後には私たちに電話がかかってきて、「お腹が痛くてどうしたらいいかわからない」、というようなこともありました。
他にも、地震で家が崩れている中で住んでいた方とか、ふだんでも雪で家の戸が開かなくなっていたり、雪下ろしの時に屋根から落ちて動けなくなっているということもあります。そんな危険な状況でもできるだけ迷惑をかけたくないと誰にも本当のことを言わず我慢をしていたりします。
行政や制度が関わってくれても、実際にはそのような状況が起こっているのですが、それに対して福祉の仕事をしている私たちはどうしたらいいんだろうと…日々課題を感じています。
もちろんすでにインターネットやスマートフォンも出てきていたのですが、高齢者の方々は携帯電話は持っていても実際にはかけられなかったり、固定電話しかないという方もいらっしゃいます。
そういった状況もあり、高齢者の方々がふだん使い慣れているもので安否確認できる方法があればいいな、とずっと思っていました。
まずは電話に出てもらうための習慣づけからスタート
ブルー・オーシャン沖縄 安田
そのような切羽詰まった状況があるのですね…なかなか大きな課題ですね…。
そのような中でいま、グラスフォンをどのように活用されているのでしょうか。
特に、緊急時ではない ”ふだんの使い方” を詳しく教えて頂けますか?
― 多力本頑 大日方さま
はい。小谷村は防災の意識がすごく高かったんですけども、一方、一般の方は行政からの電話や、慣れない番号からの電話がかかってくると出ないんですね。緊急時だからかけているんですが、結局電話に出なかったら意味がないわけです。
また、行政には「何かあったら連絡してくださいね」みたいなスタンスがすごく多いんです。しかし、先ほど挙げたとおり、”何かあったときでさえも遠慮して電話をかけない方が多い” という理解のもとで動かないと、命を守れない。また、このままでは自然災害などが起こった際もせっかくのグラスフォンの安否確認機能が活かしきれない可能性がある、ということに気づきました。
そこで ”電話がかかって来たら、電話に出て答える” という習慣がまず必要だろうと考えました。
一般的な見守りサービスについては、行政のものや他のサービスを見ると ”月に1回から2回くらい電話します” というのは結構あるんです。しかし、本来なら毎日のように会って「大丈夫かい?」と言い合える、昔ながらの地域のコミュニケーションみたいなものが存在した方が人間らしい付き合い方ができるだろうと。
そう考えると、ただ毎日電話が来て「大丈夫ですか変わりないですか?」と聞かれるのは、かえって負担を与える可能性があります。
そのため、今はグラスフォンの仕組みをうまく使って、日々の見守りと緊急時の安否確認システムを連動させています。つまり、日常的には、高齢者の方々に対し毎日の日課として”頭を使う練習問題”を出しているのですが、これは結局、電話に出てくれさえすれば元気だということが把握できる毎日の見守りの仕組みとなっています。
いざ災害が起こった際には、ふだん練習問題が送られてくる電話番号から安否確認の電話がかかってくる仕組みです。ふだんからよく知っている電話番号なので、電話に出ないということは避けられる可能性が高まります。住民の身を守るためにはそういった視点での工夫も必要だろうということで、私たちはこの仕組みに日々の日課と電話のテレフォンを掛け合わせた ”日課フォン” という名前を付けています。
あるべき見守りの形が具現化した”日課フォン”
― ブルー・オーシャン沖縄 安田
まさに現場を知る方ならではの発想ですね。この ”日々の練習問題” ですが、実際にはどのように運用しているのでしょうか。
― 多力本頑 大日方さま
まず、朝一番にクイズを出して、夕方にその回答を流す、というサイクルで1日2回、その方にグラスフォンで電話をかけています。
まずは楽しんでもらうことにフォーカスしつつ、電話に慣れてもらうということが大切です。なので、ちょっとふざけたような問題や、時にはちょっとした計算問題とか、緊急のニュースがあればそのニュースの話題を取り入れたりとか、今日の祝日は?など、いろいろ工夫しています。積雪が多かった場合は積雪量を質問することもあります。
また、クイズへの回答内容を高齢者の方々の状況把握に繋げることもあります。例えば、回答内容が明らかにおかしな場合は別途連絡を取って実際の状況を確認するなど。認知症の早期発見などにも有効だと考えています。
加えて、いつもは電話に出る方なのに今日は出なかった、といった時にはご家族に連絡を入れるようなこともしています。
また、月に一回か二回は訓練放送みたいな形で「大雪が降っているけれども大丈夫でしょうか?」「避難が必要でしょうか?」「雪崩の警報が出ているけども、自分で避難ができますか?」というようなことも流しています。
つまり、いざとなったら消防や行政が動くのですが、その前段のところでこちらから声をかけてあげるということを、防災の意識付けも含めてやらせていただいています。
もともと、見守りは不安な人に関しては毎日電話をかけているということもあったので、そういったことからもう少し効率良くというか、動きやすい体制は何かないかと。
利用者さんの負担がなく、かつ事業所の方でも状況を把握しやすく、何かあったときには動きやすく、ということを連動して考えた形が今の ”日課フォン” なんです。
ご利用イメージ
平常時の見守り用クイズの発信をシステムが支援し、回答結果を素早く見える化。
高齢者の日々の暮らしを強力にサポートします。
動作の仕組み
管理者様の制御用パソコンから「グラスフォンfor見守り」サーバにアクセス。
クラウドPBXシステムを活用することで高速一斉架電を実現しています。
また、高齢者からの回答結果はリアルタイムで集計され、管理画面上に逐次表示されます。